「日本円で貯金」だけの時代はもう終わり。新たな資産構築をしていこう!

お金が増えるお金の使い方

円安で物価が上昇!

最近の為替の状況は、円高から円安へと転じ、円安傾向が続いています。為替の話しを聞いても私たちには関係のないことと思っている人も少なくないと思いますが、為替の動向は私たちの生活に大きな影響を及ぼします。円安になるとどのような影響がでるのでしょうか?円安になると輸入品の価格が上がります。実は私たちの食料は7割~8割が輸入に頼っています。その結果、小麦にパン、バターなどの身近な食料品の物価が値上がりするというわけです。また、ヴィトン、シャネル、ブルガリなどの高級ブランドのバッグや靴、時計などの輸入品も値上がりします。物価が上昇する分、お給料が上がればよいですが、最近はなかなかお給料が上がりにくい時代。むしろ、お給料が下がるケースも少なくありません。

投資で物価上昇分をカバー

円安になって物の値段が上がっていくとお話ししましたが、この物の値段が上がっていくことを「インフレーション」、俗に言う「インフレ」といいます。バブルが崩壊してから日本は物の値段がどんどん下がっていく「デフレ社会」でした。ですから低金利の預貯金だけにお金を預けているという状況でも特に問題はありませんでした。ところが、インフレの世の中になると、対策していく必要があります。例えば、現在100円のハンバーガーがあるとします。インフレ率が毎年2%だとすると、5年後は、ざっくり計算すると110.4円になります。一方、預貯金にお金を預けていた場合はどうでしょうか。現在、銀行預金の利子率は0.02%程度です。100万円を預金していても5年後の利息は1,000円程度(税金を考慮していません)。預金をしているだけでは、インフレに対してお金が増えるスピードが追いつかず、お金の価値は目減りしてしまいます。ですから、「貯蓄」から「投資」への転換が必要になります。

円安の時代、資産に外貨を持とう

資産価値の目減りを防ぐためには、資産に外貨を持つことがオススメです。というのも、円安になり円の価値が下がれば相対的に外貨の価値が高くなるので、円の目減り分を補うことができるからです。では、実際どんな商品に預けるとよいでしょうか?初心者が始めやすいのは外貨預金でしょう。外貨預金とは、円を米ドルやユーロ、オーストラリアドルなどの外貨に替えて外貨で行う預金のことです。まず外貨預金を始めるには銀行に外貨預金口座を開設します。日本円での預金と同様に外貨預金にも普通預金と定期預金があり年○%と金利が決まっています。基本的なしくみは日本円の預金と同じです。外貨預金は通貨にもよりますが日本円の預金より金利が高いのが特徴です。外貨預金は日本円を外貨に替えて運用するので、日本円での払い戻し時は為替相場の変動によって受け取る金額が変わります。払い戻しのタイミングで「円安」であれば為替差益が、「円高」であれば為替差損が生じます。ただし、為替差損が生じても高金利通貨に長期間預けておけば利息を多く受け取れるので、為替相場の変動による元本割れリスクを相対的に軽減できる可能性が高くなります。

初心者はFXのスワップポイントをもらいながら安定的に資産を増やす

意外に知られていませんが、初心者にオススメなFXを活用した投資方法があります。そもそもFXとは、外国為替証拠金取引と呼ばれ、取引業者に一定の証拠金(保証金)を担保として預け入れると、その何倍もの外貨を売買できるという取引です。外貨預金などの通常の取引では、手持ちの金額以上の外貨を買うことはできません。1ドル=100円の場合に、10万円の資金で運用できるのはどうがんばっても1,000ドルです。でも、証拠金の何倍もの外貨を売買することができるFXなら、10万円の証拠金で1万ドルを運用することができてしまうのです。このようにFXは本来、少ないお金で大きな取引ができるところが大きなメリットなのですが、失敗したときも大きなリスクを伴います。ですから、初心者には、FXのもうひとつの利益である「スワップポイント」を得るという投資方法をオススメします。

スワップポイントとは、外貨預金でいうところの金利収入にあたり、2種類の通貨の金利差調整分のことを指します。金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買うとその金利差に相当するスワップポイントを受け取ることができます。例えば、日本円の金利が0.5%で米ドルの金利が2.0%とすると、日本円と米ドルの金利差は1.5%になります。1ドル=100円としたとき、1,000ドルを1年間維持すると、1,500円の金利を受け取ることができます。金利の高い通貨を購入し、持ち続けるだけでスワップポイントは毎日支払われるのでスワップポイントの利益をもらいながら安定的に運用するのがオススメです。

分散型の投資が大切!

円安時代には、外貨を資産に組み入れることが大切というお話しをしましたが、資産の目減りを防ぐためには、外貨に限らず、資産の中に投資商品を組み入れていく必要があります。資産の目減りを防ぐためのポイントは、さまざまな商品に「分散投資」をしておくこと。古くからの投資の格言に「卵はひとつのカゴに盛るな」というものがあります。卵をひとつのカゴに入れておいた場合、そのカゴを落としてしまうとカゴの中の卵は全部割れてしまいます。しかし、複数のカゴに卵を分けて入れておけば、複数のうちのひとつのカゴを落としてしまっても、ほかのカゴの卵は影響をうけず割れないですみます。「卵はひとつのカゴに盛るな」という格言の卵を投資に置き換えると、株など特定の銘柄のみに投資するのではなく、複数の銘柄にバランスよく分散投資し、被害を最小限に抑えようという意味になります。

バランス型ファンドで積み立てる分散投資を実践!

分散投資を実践する上で大切なのは、「株式と債券」「日本債券と外国債券」など、値動きが異なる投資商品に投資すること。自分自身で値動きの異なる投資商品を選んで組み合わせて分散投資を行うことができればよいですが、初心者にとっては中々難しいところです。
そこで、活用したいのがバランス型の投資信託。バランス型ファンドは、一つの投資対象だけではなく複数の資産にバランスよく投資しているタイプの投資信託です。例えば日本株、外国株、日本債券、外国債券、不動産など複数の資産が組み入れられています。バランス型ファンドは運用のプロが分散投資をしてくれて、初心者でも手軽に分散投資を実践できます。年利5%で運用しているバランス型ファンドも珍しくないので低金利の預貯金のみで資産を保有するだけではなく、一部の資産を投資信託で運用することで運用成果によってはインフレによる目減りを軽減するだけではなく、資産を増加させることもできます。

いかがでしたか?せっかく頑張って貯めてもいざという時にこれまでと同じ価値があるとは限りません。いま「日本円の貯金だけ」というかたはこの機会に分散することを考えてみましょう。

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